さよならを教えて（Comment te dire adieu？）　～ストーク　対　トッテナム～

１１月に行われたストークとのＷＨＬのゲームが、確か我らがハリー・ケインのリーグ戦スタメンデビューだったと思います。しかしそのゲーム、行かなかったけど敗けました。それから半年、そのアカデミー上がりの青年が「プレイヤー・オフザ・イヤー」にノミネートされ、並み居るビッグネームを押さえてアザールに次ぐ２位に選ばれるなんてその時誰が想像できたでしょう。ということで、「要塞」ブリタニアできっちり「借り」を返そうじゃありませんか！１１月にはバルサ仕込みの華麗なプレーを見せつけていたボージャンが現在負傷中で今季絶望の状況ですが、チェルシー戦のスーパーゴール以来存在感をいやますチャーリー・アダムが不気味です。実はこの目を覆わんばかりの前半戦は移動中で見ておりません。前半終了間際にスパサポ仲間のお家に辿り着くとスコアはすでに２－０となっており、オジサマサポはすっかり画面から興味を失って料理の話に夢中になっていました。で、「あーー、あの、、もうすっかりゲームに興味をなくしちゃった感じですか？いったい何が有ったんでしょうか？」と伺うと、「聞いてくれよ！両サイドバックがヤンとダイアー、ＣＢにファシオとキルケッシュなんだよ！」は！？ダニーは！？「ダニーは、チームにフィットしていないとかでベンチスタートだよ」はあ？なにそれ、「チームにフィットしてない」って？でもベンチって？てことはプレーは可能ってことだよね？いやいや、あのさ、ヤンのサイドバックは代表でやってるから分かるとして、ＣＢだって覚束ないダイアーにサイドバックとかどうよ！？そこまで人が居ないんだったらプレーは出来るんだろうからダニー使えばいいじゃん。なんで！？（ＭＯＴＤによれば、若干膝に問題が有ったため大事を取ってサブからだったそうです。でも結局使わなかった。ってか使えなかった。）おじさまも「今のダニーはプレーができるならスタメンで使うべきだし、出来ないんならベンチに入れるべきじゃないだろ！？」と全く同感の事を何度も繰り返します。そうだよ、本当だよ。激怒のおじさまは「あんまりウチが酷いせいでストークが良く見えるよ。。」と吐き捨てます。いつものメンバーでやっていてもＤＦは常に問題だらけなのに、こんなのもう「試合放棄」レベルじゃないですか？ポチェさん自身がＣＢに入った方が良いんじゃないですかね？というか、ポチェさんＤＦ出身なのに、これでどうにかなると思ったんですかね？もうなんだか一気に監督への不信感が湧きあがって来ます。あのさ、あの世界一のＣＢって言われるセルヒオ・ラモスだって中盤起用で先週大失敗したんだよね。あれだけ経験値のある選手だって違うポジションをこなすのは難しいんですよね。チェルシーのズマの中盤起用が当たったのってＤＦの固さに定評のあるチェルシーだからこそ。２点目の失点なんか、ロリスがダイアーを信用していない、ってのがアリアリ現れていました。声も掛け合ってないように見えたし。もうきっとこんなＤＦの面倒を見るのに飽き飽きしているんだろうな。来年こそＣＬって手ごたえがまるで湧いてこない。もうロリス、決心しただろうな。。。だとしても、責めることはできないよこれじゃ。その後は、余計な事をしたキルケッシュがイエロー二枚の退場で10人に。しかし、意外にその後の方が守備は改善。カバーに入ったベンタレブがまずまずだったためオジサマは「だったら最初からベンタレブをＤＦに入れときゃ良かったんだよ！」と本気とも冗談ともつかないお言葉。実はこのゲームの前日、Ｕ２１のゲームを見てきたんですがＵ１８で異彩を放つ右サイドバックのカイルウォーカー・ピータース君（１７さい）が上のカテゴリーでも遜色ない活躍でして、これはもう早い事ローンに出して２年後くらいにはトップに呼ぶべきでは、、と思ったんですがこんなチーム状況なら今日招集するべきだったんじゃないの？と真剣に思いました。ただ、彼は体が小さく（でもそのせいか体の使い方は上手い）、ピューリス先生時代よりはマイルドになったとはいえ「武闘派」ストークが相手じゃきっとチャーリー・アダムにすっ飛ばされてたとは思うんですがね～。でもこんなゲームになるんならカイルウォーカー２号を見たかったな。我等がケインもニューカッスル戦以降ノーゴール。目標だった３０ゴールは達成できたからひと段落なんだろうけど、まあこの日は守備に駆り出されることも多く、得点に専念できるクラブに行く方が本人にとって幸せかしら、、、と思えてきます。もう、ヤンもロリスも多分エリクセンもどこかに行っちゃうでしょうね。アカデミー育ちのケインはもう暫くいてくれるだろうけど。スパーズの立ち位置って、なんかこうもう一つ上に行けそうで行けないもどかしい状態のままで毎年、「来年こそは、、」と言いながら５位か６位ですよね。今季なんか、若手主体のＵ２１みたいなチームでそれでも一か月前辺りまでは４位争いをしていたんですから成長していると言えるのかもしれませんが、考えてみればなんだか毎年うまいこと「ラッキーボーイ」が出てきて個人技でなんとかしてる状態からは抜け出せていないですよね。だから誰が監督になってどんな選手が来てもこの立ち位置は変わらないんじゃないか、と思えてくるんです。そしてそれにロリスはついに勘付いたんじゃないかと。。引き留めるにもどう言葉を尽くして良いか分からないんですが、、。古いシャンソンに「さよならを教えて」という曲がありまして、（フランソワーズ・アルディが歌ってるんですがきっと皆さん一度や二度は耳にしたことはあると思いますが）、英語のタイトルが「How to say Goodbye to you?」って言うんですよね。う～ん、まさにそう。。まあ、フランス人のロリスには原題の「Comment te dire adieu？」の方が分かりやすいか？しかし、この状態から抜け出す方法って何だろうな。。。